減点主義の目標と、加点主義の目標の違い

減点主義の目標と、加点主義の目標の違い

いわゆる目標管理とは

企業のマネジメントでよくある「目標管理」。

そもそも目標とは、

 そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもの。「島を目標にして東へ進む」
 射撃・攻撃などの対象。まと。「砲撃の目標になる」
 行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準。「目標を達成する」「月産五千台を目標とする」「目標額」

デジタル大辞林より

目標とは、行き着く先の目印のことです。

それから、企業でよくある目標管理とは、

目標による管理(もくひょうによるかんり)とは、組織のマネジメント手法の1つで、個々の担当者に自らの業務目標を設定、申告させ、その進捗や実行を各人が自ら主体的に管理する手法。1950年代に米国のピーター・ドラッカーが提唱したとされる。本人の自主性に任せることで、主体性が発揮されて結果として大きな成果が得られるという人間観/組織観に基づくもの。また、ドラッカーがユダヤ人であり、人種や性格特性ではなく、結果/成果だけを見てほしいという叫びに似た記述を『現代の経営』においてしている。 目標管理は、米語でManagement by objectivesといい、MBOと略される。『目標による管理』とはその訳語である。単に「目標管理」ともいうが、「目標管理」では「目標」そのものを管理(マネジメント)することと誤解されやすいので、「目標による管理」が本来の意味を表しているとされる。

Wikipedia – 目標管理

さらに最近では、KPI(「Key Performance Indicator」の略です。日本語では「重要業績評価指標」)などと結びつき、数値で定量的に測定できる目標を設定する、などが増えていると思います。

 

自分で行き先を決めて、それにむかって進む。

これだけであればシンプルです。

 

しかし、減点主義における目標管理になると、話が変わってきます。

減点主義における目標設定とは

減点主義の組織では、目標そのものが減点対象になります。

実際に減点主義の組織で、目標設定についての基準として以下のようなものがありました。

・がんばって達成可能な目標を100%とする場合、設定する目標は、120%を超えるものにしなければ、ならない。

頑張って達成可能な目標を掲げること自体を減点とする。頑張って達成する可能性のあるものを目標に設定してしまうと、目標設定の時点で減点されてしまいます。

それをさらに超えたものを設定して、必死で頑張る以上のことを求めます。

頑張って達成する以上のこととなると当然、定時に帰宅は不可能になります。

これが、日本企業に多く存在する、サービス残業や恐怖心をいだきながら仕事をする環境を生み出している一つの原因になっています。

目標を達成できなければ減点。さらに目標を達成してしまっても、低い目標設定をしたと減点されてしまいます。

 

減点主義における目標達成方法

上記のように、減点主義では、通常のやり方ではすべて減点対象になります。

そこでいかに減点されないか。それが下記になります。

・目標がいかに困難であるかを伝えることに労力をさく

・目標達成のために、残業や休日出勤をする

・目標達成度を100%未満におさえ、達成できなかったことを他人のせいにする

設定した目標がいかに難しいものであるかを説明することに多大な労力を払い、それに向かっている姿勢を示すために、わかりやすく休日出勤やサービス残業、つねに忙しくイライラして仕事をする「ふり」をします。

 

彼・彼女はいつも忙しく(イライラ・他者への減点行動)、目標達成にむけて120%で頑張っている(残業・休日出勤)。

 

さらに、目標を達成してしまうと「減点」されてしまうので、あと少しで目標達成できなかったことを、「他人のせい」にします。

この方法が、減点主義組織では100点の目標達成の方法です。

いかに無意味で無駄な行為におもえますが、ほとんどの日本の会社組織で行われていることです。

新しい目標設定手法を取り入れたりしたところで、減点主義である限り何も変化がないのです。

 

性格が悪くなるか、心身を病むかの2択

減点主義組織では、結局他人を減点するか、自分を減点するかの2択しか存在しません。

減点主義における、評価をされる方法は、他者を減点し相対的に自分を上げる、または自身の生活を犠牲にして必死さを演出する、の2点のみです。

・目標を達成するために、他者を減点する。

・目標を達成するために、過労をする。

 

いわゆる勉強がよくできた経験のある人は、所属する組織のルールもすぐに理解します。

他者を減点することで自分の評価を上げることがルールであれば、それを実行します。

自身の生活を犠牲にすることで自分の評価を上げることがルールであれば、それを実行します。

ゆえに、他者を否定することをいとわない性格になるか、心身を病むかの選択を迫られます。

この2者が噛み合うことで、「パワハラ」や「うつ病」が発生しているのです。

加点主義の目標とは

減点主義では、目標は、人を恐怖でしばる、能力を制限する、モチベーションを下げるものになってしまいます。

加点主義の目標とは

・やり「たい」こと、成し遂げ「たい」こと

・目標にむけて取り組んだことが加点

減点主義では、目標設定時点はマイナスの状態です。

現状と目標の間が減点状態(それがモチベーションと捉えられている)です。

加点主義では、目標に取り組む事自体が加点対象です。

加点主義では、高い目標を掲げた場合、それに向かって取り組むことが加点ポイントを増やします。

低い目標の場合、達成時点で加点ポイントがなくなってしまいます。

仮に100%達成しても、さらにやればどんどん加点されます。

続きます。

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